お供えの「のし」は名前なしで大丈夫?実家や苗字だけの場合のマナー完全ガイド
法事や法要にお供えを準備するとき、「のし」に名前を書かないで大丈夫なのかと悩む方は少なくありません。
また、実家や義実家に贈る場合の表記方法や、苗字だけで良いのかといった細かなマナーも気になるところです。
この記事では「名前なし」「実家」「苗字だけ」の3つのよくある疑問を中心に、具体的な書き方や失敗しないコツを分かりやすく解説します。
お供えの「のし」に名前なしでも失礼にならない?
結論から言うと、のしに名前を書かなくても失礼にはなりません。
ただし、相手が誰から贈られたものか分からなくなると感謝の伝え方に困ってしまいます。
特に法事の場では、多くの供物が一度に並ぶため、送り主が不明だと遺族が混乱する原因になりやすいです。
控えめな気遣いから「名を伏せる」こともありますが、直接渡せない場合や配送のときは、誤解を避けるために名前を入れる方が安心です。
最近の調査(冠婚葬祭総合研究所 2023年)でも、約7割の人が供物に名前を記入しており、識別性を重視する傾向が見られます。
実家や義実家に贈る場合の名前の書き方
両親や義両親へ
同じ苗字なら下の名前だけで十分に通じます。
ただし、姓が異なる場合(嫁ぎ先・婿入りなど)はフルネームで書く方が分かりやすいです。
家族全員で贈るとき
「田中家一同」とまとめて表記しても問題ありません。
また、複数の家族で連名にする場合は代表者名を中央に記し、左に「他一同」と入れる方法も丁寧です。
店舗やオンライン注文を利用する場合は「苗字だけでお願いします」と伝えれば対応してもらえます。
苗字だけで大丈夫?フルネームとの違い
苗字だけで書くのは基本的に失礼ではありません。
特に親族間や親しい関係であれば苗字のみで十分に気持ちは伝わります。
ただし、同じ苗字の親戚が多い場合には、下の名前を加えた方が混乱を防げます。
表記は簡略化するよりも「誰からかが伝わるか」を基準にすると安心です。
シンプルさを重視するなら苗字のみ、識別性を重視するならフルネームという考え方で選ぶと間違いありません。
家族・夫婦・友人・会社での連名マナー
夫婦で出す場合は、夫の姓名の左に妻の名前を記します。
妻が代理で出席する場合は、夫の名前の左に「内」と書き添えるのが基本です。
友人同士の場合は、五十音順で並べるのが一般的です。
役職や年齢で上下関係がある場合は、右から順に格上の人を書きます。
三名までは連名で記入できますが、四名以上では代表者名を中央に書き「他一同」と添えると見やすくなります。
会社や団体から出す場合は、代表者名を中央に、組織名や「一同」を左右に記入する形式がよく使われます。
「外のし」と「内のし」の違いと使い分け
外のしは包装紙の外にかける形式で、誰から贈られたかが一目で分かります。
法事の場では多くの供物が並ぶため、外のしにすることで識別しやすいという利点があります。
一方で内のしは包装紙の内側にかける形式で、控えめで上品な印象を与えます。
配送する場合は破損や汚れを防ぐため、内のしを選ぶ人が多いです。
地域や家のしきたりによっても異なるため、事前に確認しておくと安心です。
法事のお供えの「のし」に使う墨の濃さ
四十九日までは薄墨を使うのが慣例です。
これは「悲しみで力が入らないまま駆けつけた」という意味が込められています。
五十日以降や一周忌・三回忌などでは濃墨に切り替えるのが一般的です。
ただし、地域によっては初七日から濃墨を使うところもあります。
表書きと名入れ部分で墨の濃さを変えるのはマナー違反とされるため、必ず統一しましょう。
お供え「のし」名前の書き方チェックリスト
名前なしで渡すとき
- 直接渡せるときは名前なしでも可
- 配送や代理を通す場合は必ず記名する
実家や義実家に贈るとき
- 同じ苗字なら下の名前のみで可
- 苗字が違う場合はフルネームを記入
- 家族全員なら「〇〇家一同」でも良い
苗字だけで書くとき
- 同姓がいないなら苗字だけで十分
- 同姓が多い場合は下の名前を追加
連名の場合
- 夫婦は夫の名前+左に妻の名前
- 妻のみ出席は夫の名+左に「内」
- 友人同士は五十音順
- 会社・団体は代表者名+「一同」
のしの形式
- 手渡し → 外のし
- 配送 → 内のし
墨の濃さ
- 四十九日まで → 薄墨
- 以降 → 濃墨
まとめ
お供えの「のし」に名前を書かなくても失礼ではありませんが、相手に伝わる形で記すことが大切です。
実家や義実家に贈る場合は苗字やフルネームを使い分け、苗字だけの場合も状況に応じて判断すると安心です。
また、外のしと内のし、墨の濃さの違いを理解しておくことで、より丁寧な気持ちを伝えられます。
迷ったときは「誰からの供物か相手に分かるか」を基準に考えれば間違いありません。
のしは形式ではなく、心を届ける大切なツールです。